健康一口メモ
「糖尿病」(その8)
糖尿病の三大合併症の一つに、糖尿病性網膜症があることを前回紹介しました。本日は、三大合併症
のもうあと二つについて紹介します。
先ずは一つ目は、「糖尿病性腎症」です。腎臓は血液が運んできた体内の老廃物をろ過し、尿として
排せつするという大変重要な機能を持っています。しかし、長期にわたる高血糖によって、尿をつくる
機能が低下し、老廃物だけでなくタンパク質のような必要な物質も排せつしてしまい、尿にタンパクが
出たり老廃物が体内にたまってしまう。さらに悪化すると腎不全となり、老廃物を外に出すための透析
治療が必要となってきます。自覚症状はほとんどなく、かなり進行してからむくみ、疲労感、かゆみと
いった症状が現れます。糖尿病性腎症は、糖尿病性腎症はむくみが起こるため、日ごろから水の飲みす
ぎや食塩の取りすぎには注意することが大事です。
次に、合併症の中で最も頻度が高く初期のころからみられ、感覚神経や運動神経、自律神経などの
末梢神経が障害される、「糖尿病性紳経障害」についてです。末梢神経が障害されると、手足のしびれ
や痛み、熱さや冷たさの感覚が鈍くなる、筋力が低下するなどの症状が現れます。そして、この末梢神経
の障害が進むと、やけどやけがなどの痛みに気づかず、ちょっとした傷が悪化して、壊痕(えそ:細胞や
組織が腐って死ぬこと)が起こりやすくなります。ひどい場合には切断しなければならなくなります。
また、自律神経が障害されると発汗異常、立ちくらみ、排尿障害、便通異常、インポテンツなどがみられ
ます。
投稿者:小林(本社・事業部)