添乗員に聞いてみました ②(瑞穂営業所)
添乗員は送迎業務において、乗客の乗降の際の介添えや車内の安全確認、車両の誘導などを担当しており
ます。今回は瑞穂営業所に所属される添乗員の方にインタビューしましたが、長年、添乗員を担当されており、その経験に基づいた話を伺って、業務内容の深さに気づかされました。
●原野添乗員(担当年数:9年)
①添乗員の基本的な作業内容は何ですか?
担当している業務で特徴的なのは、送迎する児童の中には親元から離れて寮暮らしの子供がいる
事です。寂しさを感じて、愛情に飢えているように思われるので、1日に2時間程度の送迎時間で
すが、出来るだけ、ぬくもりを感じてもらえる様に接する様に心掛けています。
【他の障がい者の送迎状況とは異なっていますね】
失禁するケースもありますが、みんな純粋で良い子たちなんです。
②日常業務で気を付けておられる事は何ですか
先ずは安全第一です。そして少々大きな声を出しても危険でなければ、やさしく見守っています。
【余裕を持って対応するという事ですね】
千葉添乗員もおっしゃっていましたが、仕事は楽しいですね。
③この業務を始めたきっかけは何ですか
自分の子供が募集チラシを見て、この仕事をやってみたらと勧められたのがきっかけで始めました
が、それが9年も続きました。
【以前に介護のような経験はあったのですか】
経験はありませんでしたが、この業務を担当して自分でやれるのではないかと直感しました。
【業務を始めた時に大変な状況はなかったのですか】
指導して頂いた先輩が親切な方で、大変な状況に遭わなかった事もあり、円滑に業務に入り込めた
と思います。
④学校側との関わりや業務上でのエピソードは如何ですか
●学校や先生方とは日誌などを通して、常に情報伝達しており、情報共有の密度は濃いと思います。
寮暮らしの子供がいる事もあり、学校側からも積極的にコミュニケーションを取ってきています。
●寮暮らしで寂しい思いをしているのか、こちらに甘えてくる子供に対してはギュッと抱きしめて
あげます。また声を出せずに黙っていた子供がしゃべり出す様になる等の変化を見つけた時は皆
が感激します。
【1年の間でも変化は見受けられますか】
家族と一緒に住んでいれば家庭で変化を見つけて、それを定着させようと対応していきますが、
寮暮らしであれば、スタッフが気付くことになり、我々もその役割の一端を担っているのかも
しれません。言葉を発声し始めたら、次からは声を出させるようにするために、例えば停留所
の名前などを教えて、何度も口にするように工夫しています。子供は興味を覚えたら声出しは
著しく進歩します。
【それは教育の分野にまで及んでいますね】
ただ変化する子供の姿を見る事が出来るだけで嬉しく感じ、生まれつき声を出す動作に難があった
子供が声を出せるようになるだけで素晴らしい事だと思います。
⑤職場の雰囲気、仕事仲間との関わりは如何ですか
最高です。運転者も良い方で、子供に対しても協力的で我々の介助作業で手が足りない時は黙って
手伝いをしてくれます。
⑥新しい添乗員がいた場合、どう対応されていますか
千葉添乗員と共に業務の基本やこの送迎コースでの注意ポイントを伝えられるように心掛けしてい
ます。
⑦これから添乗員になる方へのメッセージはありませんか
お子さんが好きな方であれば大丈夫だと思いますね。皆で「この子たちは天使なのよね」と言い
合っていましたが、純粋なんです。我々が普通にやっている事に対して送り迎えした時や年に1回
あるバス会議において保護者から感謝の言葉を頂く事もあります。
チームワークがとても良くて、楽しい職場ですよ。
投稿者:太田越(本社・事業部)