健康一口メモ
「糖尿病」(その7)
糖尿病の三大合併症の一つに、糖尿病性網膜症があります。
糖尿病性網膜症とは、糖代謝異常による高血糖が引き起こす網膜の血管障害のことを言います。症状は
三段階に分けられ、比較的初期の「単純網膜症」では、視力についての自症状がほとんどなく、小さな
点状出血や白斑などの軽い病変が網膜内にとどまっている程度です。また、血糖のコントロール不良状態
が続くと、「前増殖網膜症」となっていき、さらに、単純網膜症の症状に加え、軟性白斑や静脈の異常、
線状出血注などがみられるようになります。そして、さらに進行したのが「増殖網膜症」で、網膜の酸欠状態
により新たな新生血管(毛細血管)ができます。この新生血管は非常にもろいため、少しの衝撃でも血圧が
上がると、破れて出血を起こしやすくなります。また、この出血により網膜剥離などが生じ、視力障害や
失明にまで至ります。
糖尿病と診断されていない、自覚症状が無い段階で、最近目がかすむなどの症状が出た場合、あるいは、
糖尿病と診断されたら症状がなくても定期的に眼科に受診するようにすることが大事です。
糖尿病は、失明に至る可能性のある病気であることを忘れないで下さい。
投稿者:小林(本社・事業部)